高精度ドライエッチング技術が可能にした、幅20μmの窒化タンタル回路。
今日の宇宙開発をリードするNASAは、惑星の形成過程を明らかにするため、宇宙空間を日々観測しています。これは、成層圏に飛ばした気球から宇宙を定点撮影し、その変化を計測・分析する手法です。この撮影には、宇宙の遥か彼方より到達する微量な光子(光粒子)を、高感度赤外線カメラで撮影する技術が必要となります。 光子をより鮮明に撮影する技術を求めるNASAに対し、テクダイヤはハイブリッド回路基板製作技術(HCT)で貢献しました。
ニーズ
導入前の実態・課題
NASAは超伝導回路基板を求めていました。
ソリューション
課題の解決策
窒化タンタルを用いた、幅20μmの高精度回路基板。
ポイント
導入決定の理由
高精度ドライエッチング技術
リザルト
状況と効果
現在、運用に向けて研究が進行中です。
ニーズ導入前の実態・課題

NASAは、宇宙観測の精度を上げる、超伝導回路基板を探していました。

NASAが求めていたのは、宇宙をより鮮明に撮影できるようにする超伝導回路基板です。この回路の材料に指定されたのが、窒化タンタル(TaN)でした。
ところが、窒化タンタルは通常抵抗膜で用いるもので、線にすると途切れてしまったり、回路の精度が落ちたりします。窒化タンタルを用いて、いかに均一で高精度な回路を形成するか、ということが大きな課題となっていました。

ソリューション課題の解決策

テクダイヤの加工技術が実現した、窒化タンタルを用いた幅20μmの回路基板。

そこでテクダイヤは、創業から培ってきた加工技術を応用した、ハイブリッド回路基板製作技術で解決策を提供しました。
超低温でも耐えられる丈夫なアルミナ基板に、窒化タンタルで20μmのシャープで高精度な回路を実現しました。今回回路形成に用いたのは、ドライエッチングという技術。高い技術力が必要とされるドライエッチングですが、回路に厚みを付けるなど、試行錯誤を重ねて回路の精度を高めました。


窒化タンタルで形成された20μmの回路基板。
右上にはNASA、左下にはテクダイヤのロゴも。

ポイント導入決定の理由

高精度回路基板を可能にした、エッチングをはじめとする加工技術。

20μmの細く均一な窒化タンタル回路。これらを実現したテクダイヤの加工技術が高く評価されました。
加えて、短納期でのサンプル製作対応、お客様の要望のさらにその先を実現しようとするテクダイヤの妥協のない姿勢も、採用決定の大きな理由となりました。

リザルト状況と効果

NASAでの厳しいテストをクリアし、採用が決定。現在、成層圏での観測に向けて、カメラ保護箱の試験段階です。

クライアント情報

 

アメリカ・アメリカ航空宇宙局(NASA)

 

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